スノーボードの種目の一つである”ハーフパイプ”。オリンピックはもちろん、X-Games、BURTON US OPENなど、世界各地で大会があります。
しかし、ここ最近、大会関係者の方々から、『ひょっとしたら、ハーフパイプが競技種目けら外れるかも…』ということを何度か聞きました。
理由は単純で、ハーフパイプの維持管理がたいへんということ。
たしかに、ハーフパイプを作るためには、莫大なお金が必要でしょう。雪を集めるブルドーザー、Rを削る”パイプドラゴン”など、雪が少なければ人工降雪機、そしてもっとも費用がかかりそうな人件費。
スノーボード人口が減少し続けている中、ハーフパイプを維持していくのは大変でしょうね。
そもそも、素人が簡単に入れない、”スーパーパイプ”なんて…プロスノーボーダーを目指す子達以外、全く必要ありません。ノリでスーパーパイプに入られて、怪我でもされたらたまりませんしね。
25年以上前は、あらゆるスキー場でハーフパイプがありました。高さは低く、ボトム部も狭くて、リップ付近は凸凹なモノが多かったけど…。それでも、順番待ちの列ができるほど人気がありました。
現在、日本で唯一の室内ハーフパイプ練習施設”カムイみさか”なんて、平日でも5列10人づつくらいの順番待ちがあったのに…。
やはり、原因は金なんでしょうね。私がスノーボードにハマっていたころは、ちょうどバブルが弾けた直後くらい。株価はスゴイことになっていましたが、給料への影響はそれほどでもなく、派遣や警備でも今の倍くらいの日給がありました。
その後、徐々に給料にも影響がではじめたのか、スノーボードはもちろん、車の改造など、趣味にお金をかける人が減っていったように思われます。
スノーボードをするにあたって、板、ブーツ、バインディング 、ウェアは必須です。格安セットもありますが、ある程度まともなモノを揃えようと思ったら、最低でも10万円は必要です。
それに加えて、スキー場までの交通費、食費、リフト券…最低でも1日5000円はいりますね。回数行くならシーズン券が割安になるかもしれませんが…。
かといって、スキー場がリフト券を安くするわけにはいきません。それでは、リフト整備、コース整備、人件費を捻出できなくなるので。
長野県や北海道のスキー場は、海外から観光客を呼ぶよう努力していますが、それは世界経済が安定していればの話。
いずれにしても、スノーボーダーの減少、スキー場の収入減少の中で、ハーフパイプの維持管理は非常に厳しいでしょうね。寂しいことですが、ハーフパイプが世の中のスキー場から消えていくのも仕方ないことなのかもしれませんね。
そうならないように、何かしら貢献したいのですが、良いアイデアが浮かばない…。